もう先月のことになりますが、中黒さんと拙作戦略級ミッドウエイについてお話する機会がありました。
このとき、「ゲームは日本軍の南方資源確保の時期から扱っているが、果たして有用か。」という問題提議がありました。実は、いつもお世話になっているもりつちさんからも、ゲーム作成に着手した当初に同じことを言われていました。
日本軍としては、南方資源を確保しないというオプションは無い。だとすればそれが終わった時点から始めても、ゲーム展開が変わることは無い。
そうなんです。わかっちゃいたのですが・・・
ただ、珊瑚海海戦以降とした場合、ゲームの持っている仕掛けの部分は、まるっきり考え直さなくてはいけないでしょう。現在は作戦チットの数が作戦の自由度を決定し、そのためには南方資源の確保は不可欠、この安全保障のためにインド洋の英艦隊は先に叩いておく必要あり。というストーリーで成り立っています。
そういったことが無くなれば、単にターン数やユニット数が減るだけでなく、ルールも大部削れます。
さはさりながら、史実がそうであったように、ますますゲームの最初と最後で盤面に変化が無いゲームになってしまうのです。スケールが大きいだけで、ゲームの主眼はガ島(あるいはミッドウエイ島)の取り合いだけに終始するでしょう。これでは例えばGJガダルカナルの地図盤だけを前後左右に広げただけのゲームです。
1942年の両軍の置かれた状況について、再度考え直した上、これなら面白いと言える仕組みを考える必要がありそうです。
例えば、日本軍の次の戦略目標はプレイヤーの意思ではなく、ランダムに決定されてしまうとか。
バトルオブブリテンのゲームで、次のドイツの爆撃目標はどこそこというのがランダムで決まるみたいに、次はミッドウエイを獲れとか、機動部隊をやっつけろとか、もう一回インド洋だとかが、ランダムで決まる。
米軍はそれに対して適切に対処しなくっちゃいけないといった仕組みはどうかなあ。
42年当時の日本軍は軍令部と連合艦隊司令部の対立がありました。
軍令部の方が連合艦隊司令部より上位組織ではあるのですが、真珠湾で得点を稼いだヤマモトに負い目がある軍令部が、連合艦隊司令部に対してきちんと機能しなかったようなことがあり、勢い戦略目標決定の軸はブレにぶれてしまってました。
こういったそうしようもない状況のなか、日本軍はどう戦うべきかみたいなゲームに改造しちゃうのはどうでしょうかね。