第5回は季刊タクティクス5号付録ソロモン空母戦。これで私が持っている日本人デザイナーによる空母戦ゲームは最後です。(EWEシリーズのミッドウエイと、日本機動部隊2は残念ながら持ってません。)
さて、本ゲーム(というか季刊タクティクス5号)を購入したときは、私は既に完全なコレクター&ソロプレイヤーになっていたことと、マップとユニットの自作の手間を惜しんだことなどから、このゲームはプレイ出来ていません。しかしながら、サイズ、テーマとも、作りたいゲームとガチンコしててすごく気になる存在です。
昔ヤフーオークションでこの号が出品されていた時、「自分がプレイした中で最も面白い空母戦ゲーム」という出品者コメントが付されていて、「うらやましい」って思いました。
デザイナー氏曰く、もともとはかなり大型だったものを、ルールやユニットを削って小型化したそうです。おそらく紙面の制約でしょう。たしかにこのゲーム、なんと零戦、F4Fは省略されてしまっています。でも、何らかの制限が課せられた方が、スリムになるしピンボケしないで良い場合もあるのではとも思います。残念ながらそのあたりはやってないので確かめられていません。
このゲームが扱っているテーマは、ミッドウエイ以降のガ島を巡って起こり得た海戦です。
やはりダミーマーカー使用タイプ。
このゲームの売りは先のSSミッドウエイと同じく、両軍の任務、戦力がランダムに決まり、相手の編成がゲーム開始時は不明なことです。この時同誌に連載されていたVG社のキャリアー(ソリティア空母ゲーム)のルールに影響されているのかもしれません。
ゲーム開始前に、両軍はガ島への物資揚陸、ヘンダーソン飛行場の襲撃、制海権獲得などの任務とそれに応じた部隊購入ポイントをゲーム開始時に与えられ、ポイントの範囲内で任務を達成すべく部隊を購入し、編成します。
相手の目的や戦力に対する情報に、不安があるというシチュエーションは、空母戦にとってそこそこ重要なファクターと思われます。しかし戦力がポイントで与えられ、プレイヤーの裁量でどんな風にも編成できるのは、ちょっと自由度高すぎかなって思います。艦隊を率いて戦地に赴く者の権限は、そんなに大きいものではないって思うのですがいかがでしょう。また、この高い自由度が災いし、デザイナー氏自らがおっしゃっているように、「始めのうちは何していいんだか判らないかもしれない」のも問題かなと思います。長考タイプの人はゲームを始めるまでに結構時間を食っちゃうカモ。その辺は強制的にチット引きで戦力が決まるSSミッドウエイの方が、スマートだと私は思います。