自作の空母戦ゲームを作るべく、寄り道しつつぼちぼちやってます。
by takoba39714 カテゴリ
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まずは今更感がありますが、この本から。 職場で複数の方(女性2名を含む)に薦められ、そのうちお一人が貸してくださると仰るので読んでみました。 本書は一般世間では概ね高評価なようですが、私たち軍事オタクの中では、あまりよい評価をされない方もいらっしゃいます。 そのような方々の代表的なご意見は、「主人公の価値観が現代的過ぎてリアリズムに欠ける」というものです。 しかしながら、それは小説という表現手法に対して、いささか狭量な気がします。 この小説で作者が伝えたかったのは、主人公の心の持ちようではなく、その周りの空気であったのではと私は思います。それを浮かび上がらせるために、あえて対比的な色を横に添えるという手法が用いられているにすぎない。 小説はいわばファンタジィです。リアリティを求めるあたり、当時の一般的な価値観を持つ主人公を登場させたところで、そこに軋轢も葛藤も生まれないわけですから、それじゃあドラマにはならないでしょう。 で、この作者の目論見は概ね成功していると思われます。軍事マニアの端くれとしては、登場人物の一人である谷川氏の配属空母は「飛鷹」ではなく「隼鷹」であるべきでしょうと、重隅つっこみをしたくなるものの、およそ今まで戦史などというものに無縁であったろうと思われるうちの職場の女性陣が、ことごとく絶賛するところをみると、作者の力量を素直に認めざるを得ません。 まあ、同床異夢ではないかという気もしますが、同じ床で女の子と寝られるというだけで、それはもう大したものです。ありゃ、なんか違う話になりそうですね。 で、それでも「あんな小説はリアリズムに欠けるので読むに耐えない」という方はこっちを読まれればいい。 この本は、例の「海軍反省会」を取り上げた番組を制作したNHK取材班スタッフの取材記録という作り方になっています。メイキング・オブ・「海軍反省会」ですね。 海軍反省会の録音テープを軸に、遺族や関係者に取材にいく取材班の姿が描かれているわけですが、先の「永遠のゼロ」と構造がそっくりです。あれは孫が祖父の関係者に話を聞きにいくという構造で、小説の本当の主人公は、実は撃墜王の宮部某ではなく、取材の過程で成長していく孫の方なのです。 で、こっちに話を戻しますと、この本の秀逸なところは、各執筆者が、あの戦争の加害者としての問題を、現代の自分たちが抱える問題に繋がることを自覚され、その意気込みで番組を制作されたことが、ありありと伝わるところです。 本当の反省を戦後生まれの彼ら(私もそうですが)が行っているところに、この本のすばらしさがあると思う。 特に右田女史が担当された第3章の「やましき沈黙」が良かった。「特攻」を命じられた搭乗員やその家族といった、従来の定番である被害者の立場からではなく、それを命じた加害者の立場から切り込むことの重要さ。 しかしながらそれを自らが行うにあたっての逡巡や苦悩が等身大で描かれており、読んでいて大変感銘を受けます。 右田女史はこの取材中に1児の母になられたそうです。 他者の命に責任をもたれる立場になられてこそ紡げる言葉もあるのだなと思った。 ついでに言えば、女史はほぼ私と同世代のようで、これから小さい子供育てるのはさぞや大変だろうな(主に体力面で)と、変なところが気になってしまった。まあ子育てに関する社会的な環境は、昔よりも遙かによくなってはいるのですが。 話は全く変わりますが、私たちウォーゲーム愛好家は、疑似的かつ限定的にではありますが、この本で語られているところの「戦争加害者」としての立場にもたてる人(の筈)です。 私たちは戦線を立て直すために必要とあらば、敵の足を止めるべく躊躇なく、それに都合よいユニットを犠牲にします。勝利条件を達するためなら、死守や特攻を配下のユニットに平然と命ずるでしょう。 そのような思考を「普段はふつうの人間が」なし得ることを身をもって理解しているわけで、だからこそ必死を命ぜられる被害者目線からは見えない、必死を命じる加害者目線から、その悲惨さを感じ得るのだと思う。 身贔屓が過ぎるでしょうか。 さて、「永遠のゼロ」については映画のDVDもレンタルが始まりました。せっかく大画面TVを新調したこともあり、「準新作」扱いぐらいになったら借りてこようかな。 映画の興行成績も順調だったようですが、この映画のせいで中途半端な戦争好きが増えないことを祈るばかりです。
by takoba39714
| 2014-08-18 22:47
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