珊瑚海海戦では、5航戦の攻撃隊が間違って敵空母に着艦するという珍事も発生しました。さすがにこれを再現できるゲームは私が知る限りありません。
それはさておき、レディレックスことCVレキシントンの沈没に係るプロセスは、フラットトップ、航空母艦を始め多くのゲームで再現が試みられています。
レキシントンとヨークタウンを攻撃した5航戦は1隻撃沈、1隻撃破確実と報告しましたが、実はレキシントンも一時は自力航行が可能にまで回復しました。
しかし、気化ガソリンが艦内に充満し、そこにスパークで引火したため、2度にわたる大爆発を起こし、沈没してしまいました。他にはマリアナ沖海戦で大鳳が(これは潜水艦の雷撃によるものでしたが)同じ沈み方をしています。大鳳の場合も魚雷を受けた直後は悠然としていて、「さすが不沈空母」と周りが関心していたというエピソードがあります。また、ミッドウエイ海戦ではヨークタウンが2度の航空攻撃で命中弾をうけつつも耐えつづけたため、実際にはヨークタウン1隻が被害を受けただけだったにもかかわらず、飛龍座乗のの山口提督は米空母を2隻葬ったので戦力的には互角になったと判断しています。
このような攻撃側の被害判定と実際の食い違いや、後からの被害拡大をゲームで再現することは、かなり魅力的です。相手に与えた損害の見積の誤りが、勝機を逸したり、逆に勝利につながったりという現象は、空母戦における醍醐味だと思っています。山口の勘違いは、1度目の攻撃と、2度目の攻撃を同じ空母に行ってしまったことをブラインドしなければ再現できないので、2人ゲームでは難しいですが。
たとえばフラットトップでは、追加被害判定を相手に秘密裏に行ってその結果を相手には告げないという方法をとっています。これはブラインドゲームの宿命とはいいながらもかなりのフェアプレイ精神が要求されます。でも故意ではなくてもルールを失念してしまう場合もあるわけで、私のゲームでこの手法を取るわけにはいきません。
「帝海第三艦隊」においては、(またまたですが)チット引きはどうだろうと思ってます。
たとえばCRTで中破の結果がでたら、中破チットプールからチットを引きます。裏には中破と書いてありますが、表には実際の被害が記されていて、艦艇の下にそのチットを入れておき、結果はゲームの最後に明らかにします。当然実際の被害には中破の確率が多いながらも、被害なし~沈没までの幅のある結果が記されているわけです。
問題はいったいどれくらいのチットを作っておくべきか、どのような確率でサプライズ結果を混ぜておくべきかというところです。ここは試行錯誤しかありませんね。(不定期につづく)